上手なおやつの取り方
2023年06月16日
むし歯を予防するには毎日の歯磨きやフッ素の活用が効果的です。しかし、3歳頃までは使用できるフッ素入り歯磨き粉の量も限られているため、おやつの取り方をはじめとする食習慣にも気をつける必要があります。
・甘いもの(遊離糖)の摂りすぎに注意
遊離糖とは加工食品に添加されている糖や、はちみつなどの自然に存在する糖の総称です。WHOによると、遊離糖の摂取量を1日の層エネルギー摂取量の10%未満に抑えるとむし歯になるリスクが低くなるとしています。理想は5%未満に抑えることです。3歳のエネルギー摂取量を1日1300kcalとすると、遊離糖の摂取量を5%未満とした場合、65kcal未満ということになります。糖質は1gあたり4kcalなので、3歳児の1日当たりの糖質の推奨量は16.25gということになります。この量を砂糖(大さじ1杯は9g)に換算すると、大さじ2杯弱です。1~2歳のお子さまであればその量はもっと少なくなります。
・なるべく避けたいおやつ
ジュースやスポーツドリンクなどの清涼飲料水には、想像以上に多くの遊離糖が含まれています。アメリカ小児科学会をはじめとする機関においても、1歳未満の子どもはジュース(野菜ジュースを含む)を避けるべきである、としています。また、キャラメルやスナック菓子のように口の中に長く残りやすいおやつや、飴やグミのようにだらだら食べになりやすいおやつ特に注意が必要です。むし歯の原因となる細菌が酸を出し続け、歯を溶かしてしまいます。
・遊離糖ではない糖はOK
新鮮な果物や野菜、母乳、ミルクに含まれる糖は遊離糖ではありません。果物や蒸したさつまいも、茹でとうもろこしのような加工をしていないものや、おにぎり、チーズなどの食事に近いものは栄養もあり、おやつとしておすすめです。
おやつの回数にも気をつけることが大切です。間食の回数が多いほどむし歯にもなりやすくなるので、おやつは1日1回、多くても2回までとしましょう。
また、毎日のおやつでは遊離糖の摂取量に気を配ることが大切ですが、誕生日やイベントごとなどたまに楽しむ分には気にせず美味しくいただきましょう。