フッ素入り歯磨き粉の使い方
2023年06月2日
フッ素(フッ化物)はむし歯を予防する効果が認められている成分で、市販されている約9割の歯磨き粉にも含まれています。
歯磨き粉に配合されるフッ素の量は国によって定められており、日本においては最大1500ppmFの製品が販売されています。歯磨き粉に含まれるフッ素の濃度が高ければむし歯の予防効果も高い、ということも考えられますが、飲み込みのリスクを踏まえて年齢別に推奨されるフッ素濃度や使用量は異なります。
・0歳(歯が生えてから)~2歳
この年代に推奨されるフッ素の配合量は1000ppmF(市販品でいう900~1000ppmF)です。1回あたりの使用量は米粒程度で、1~2mmを歯ブラシにつけて使用します。飲み込み量を最小限にするために、歯磨き後にティッシュなどで歯磨き粉を軽くふき取っても構いません。フッ素は大量に摂取すると毒性のあるものなので、歯磨き粉は必ず子どもの手の届かない場所に保管するようにしましょう。
・3歳~5歳
この年代に推奨されるフッ素の配合量は同じく1000ppmFですが、1回あたりの使用量がやや増えます。グリーンピース程度(5mm)の歯磨き粉を歯ブラシにつけて使用しましょう。この年頃になると自分で歯磨き粉を出したがるお子さんもいるかもしれませんが、自分で適正量がつけられない場合は保護者の方が行ってください。歯磨きの後には、歯磨き粉を軽く吐き出してから少量の水で1回だけうがいをします。
・6歳~成人・高齢者
この年代に推奨されるフッ素の配合量は1500ppmF(市販品でいう1400~1500ppmF)です。1回あたりの使用量は1.5cm~2cm程度で、歯ブラシ全体につけて歯磨きを行います。歯磨き後のうがいは少量の水で1回のみにとどめることで、フッ素の効果を最大限引き出すことができます。
むし歯を効果的に予防するには、就寝前を含めて1日2回の歯磨きを行い、フッ素入り歯磨き粉を効果的に活用することが大切です。
歯磨き粉の選び方などにご不明点がございましたら、ご相談ください。