お子さまの歯「乳歯」について
2023年09月15日
生後5~6か月ごろから生えてくるお子さまの歯を「乳歯」といいます。今回は乳歯の本数や永久歯への生え変わり、永久歯との違いについてご紹介します。
・乳歯の本数
乳歯は上下あわせて全部で20本生えてきます。下の前歯が最初に生えることが多く、その後2歳半~3歳ごろまでに順番に生えそろいます。歯が生えてくる時期には個人差があるため、半年程度前後しても特に問題ありません。4歳頃になっても乳歯が生えそろわない場合は、先天性欠如(生まれつき歯がない)や癒合歯(隣の歯とくっついている)などが疑われることもあるため、一度歯科医院を受診してみましょう。
・乳歯から永久歯への生え変わり
5歳半~6歳ごろになると、乳歯から永久歯への生え変わりが始まります。まずは下の前歯2本が生え変わり、その後12歳ごろまでに順番に生え変わります。ぐらぐらとした乳歯が抜けそうで抜けない場合も、基本的には大きな問題はありませんが、生活に支障がある場合は抜歯をすることもあります。乳歯が抜けていないのに永久歯が違う場所から生えてきた場合などは、早めに歯科医院を受診しましょう。
・乳歯と永久歯の違い
乳歯と永久歯で大きく異なるのは、色や形、大きさ、本数、歯の質です。乳歯が白っぽい色であるのに対し永久歯はやや黄みがかっており、永久歯は乳歯よりも1.5倍ほどの大きさをしています。また、永久歯の方が角ばっていて、乳歯の方が丸みを帯びているという形態上の違いもあります。永久歯は乳歯よりも本数が多く、親知らずを含めると28~32本です。乳歯のエナメル質は永久歯よりも酸に弱く柔らかいという特徴をもつため、むし歯の進行が早く、注意が必要です。
乳歯が生え始めたら、お口の中に問題がないとしても定期的な歯科検診が必要です。
歯科検診のご予約は、お電話もしくはWEBから承っております。
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嚥下内視鏡検査とは
2023年09月8日
食べ物や飲み物を飲み込んで食道に送り込む一連の動作を、「嚥下(えんげ)」といいます。この動作がうまくできない状態を嚥下障害といいますが、それを調べる検査が「嚥下内視鏡検査」です。
・嚥下内視鏡検査の目的
実際に食べ物や飲み物を飲み込む動作をみながら検査を行うことで、咽頭(のど)を飲食物が通過していく様子を記録し、正しく嚥下されているかを確認します。気管への流入(誤嚥)や咽頭での食べ物や飲み物の残留がないかなども含めて評価し、食事をする際の姿勢や食事の形態、嚥下訓練の方針などを検討していく検査です。
・嚥下内視鏡検査の方法
鼻の穴から内視鏡を入れ、咽頭の様子を観察します。痛みが強い場合は表面麻酔薬を使用することもありますが、咽頭の感覚が低下するとその後の検査に影響が及ぶため、極力麻酔の量は少なくします。内視鏡を入れた状態で、とろみのある水、とろみのない水、ゼリー、実際の食事の一部などを飲み込んでいただき、その様子を観察します。水などはビデオに映りやすいように食紅などで着色することもあります。検査にかかる時間は20~30分程度です。
・嚥下内視鏡検査のメリット
造影剤の使用や透視室での検査が不要で、訪問診療の場などで歯科医師がご自宅や施設でこの検査を行うことができます。検査後は、結果をもとに食べる機能や飲み込む機能の訓練を検討し、食事の形態などについてもアドバイスをいたします。
・嚥下内視鏡検査の注意点
検査では少量ではありますが、実際に食べ物や飲み物を飲み込んでいただきます。それに伴い誤嚥のおそれはありますが、検査中は歯科医師がすぐに吸引などで対応できるように準備をして検査を行います。また、ごく稀に咽頭の出血やけいれんが起こることもあります。
食べ物や飲み物を正しく飲み込めているかということは、患者様の栄養状態を評価する上でもとても大切です。嚥下内視鏡検査にご興味のある方は、お気軽にご相談ください。
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