メンテナンスと定期検診
2024年01月19日
皆さんは歯科医院での定期検診やメンテナンスを受けていますか?一般的には、3~6ヶ月に1度のペースで定期検診を行うことが望ましいとされています。虫歯、歯周病の予防や早期発見に繋がるため、将来的に自分の歯を多く残すことが期待できます。
〇定期検診、メンテナンスの目的
当院が予防歯科を通して大切にしていることは、虫歯や歯周病の予防はもちろんのこと、長期にわたってお口の健康を維持し、かつ、患者さんの生活の質を向上させることです。自分の歯をより多く残すことは、いつまでもおいしく食事を楽しむことや、全身の健康維持のためにもとても大切なことです。
また、噛み合わせも生活の質を向上させるためには重要なポイント。80歳になっても自分の歯が20本以上あることを目標とした、「8020運動」を達成した方は噛み合わせが正常な方が8割を超えていたというデータがあります。正しい噛み合わせでしっかり噛むことは、食事をおいしく楽しむことができるだけではなく、歯の寿命を延ばすことができ、噛むことで消化器への負担を減らしたり、認知症予防に繋がったりと、お口の中以外の全身の健康にも繋がるのです。
・定期検診:定期検診は病気や不具合を見つけることで、治療終了後、新たな問題が起きていないかをチェックをします。
普段の歯磨きではどうしても落としきれない汚れがあります。落としきれなかった汚れが蓄積し、時間が経ってしまうことで虫歯や歯周病を発症してしまいます。また、噛み合わせやお口の癖などによって歯や顎の骨がダメージを受けることもあります。そういったお口の中の問題が発生していないか、以前治療した補綴物などが悪くなっていないかなどのチェックを行うことが目的です。もしも問題が起きていても、早期発見・早期治療ができることでお口にとっても時間・費用の面でも負担を減らすことができます。
・メンテナンス:メンテナンスは健康なお口の維持、さらに健康にするために、継続的にお手入れすることを意味します。
普段の歯磨きではどうしても落としきれない汚れがあります。落としきれなかった汚れが蓄積し、時間が経ってしまうことで虫歯や歯周病を発症してしまいます。そういったご自宅でのケアでは落とせない部分の汚れや歯石、着色などを綺麗に落とします。見た目がきれいになる、お口の中がスッキリするだけでなく、定期的にすみずみまで汚れをしっかり落とすことで虫歯や歯周病を予防することができます。また歯科衛生士が、生活習慣、健康状態をはじめプラークコントロールの変化などをアドバイスを行います。
〇定期検診、メンテナンスを受けることで残存歯が多くなる
下記のグラフでもわかる通り、症状があるときだけ歯科医院を受診する方と定期検診を普段から受けている方とでは、50代以降に残っているご自身の歯の数に差が出てきます。
定期検診では、虫歯や歯周病が見つかったとしても、早期発見できるため、歯の寿命を延ばすことができます。また、検診と共に歯のメンテナンスを行うことで、ご自身では落としきれなかった汚れや歯石を除去します。さらに、表面をツルツルに磨くことで汚れが付きづらい歯にすることが可能です。
歯を失った時にさまざまな方法で機能を回復することができます。しかし、ご自身の歯がしっかりと機能しているということは、食事を快適に楽しむことができ、全身の健康にもよい影響を与えます。ぜひ、定期検診やメンテナンスを受け、少しでも多くご自身の歯を残していきましょう。